三日月姫
「これから話すことは、すべて本当の事だ。信じてくれ。」
「もちろんです。」
そう答えると、お父さんはゆっくりと物語のようなものを話し始めた。
昔々
ある国に魔法を使うお姫様がいました。
そのお姫様は三日月が大好きで、三日月姫と呼ばれておりました。
ある日、お姫様が住んでいた国で戦争が起きました。
魔法が使える国の人々は精一杯戦いましたが、負けてしまいそうになりました。
すると
三日月姫が民の前に立ち、自分の命を削ってすごく強い魔法を使い、戦争のお手伝いをしました。
三日月姫のおかげで、その国は戦争に勝ちました。
そのことをきっかけに
民は、三日月姫を頼り、戦争には必ず出させました。
大きな力を使うごとに命が削られていく、三日月姫はとうとう限界になり、倒れてしまいます。
ですが、三日月姫が寝込んでいる間にも戦争が起きました。
民は、寝込んでいる三日月姫を連れ出し、力を使え!と無理やり力を使わせました。
その結果、最後まで力を使いきってしまった、三日月姫は死んでしまいました。
そして、その国はなにもかも三日月姫に頼っていたので、何もできなくなり滅びました。