妖の王子さま
「蒼子、蒼子、好き」
「・・・っ、白玖」
「蒼子・・・っ」
何度も名前を呼び、確かめるように抱きしめる。
蒼子も白玖の背中に手を回し抱きしめ返した。
「蒼子、チューしていい?」
「えっ!?」
蒼子が身体を離し、顔を見上げた。
「ちゅーしたい」
「は、白玖、そういう事、聞かなくても・・・」
照れて顔を赤らめる蒼子の頬に手を添え上を向かせる。
そっと口を重ねる。
唇が離れ、目を合わせると白玖は優しく笑った。
蒼子は頬を染めながら、にっこりと笑う。