私は、生きてる。
「まったく…」
ライトブラウンは小さく溜息を吐いて未だにユウを睨んでいる赤髪と黒髪の頭をバシッと叩いた。
「亜稀(アキ)も十流(トオル)もいつまでも睨んでんじゃないの」
「いったいなーもう…ほんと柊(シュウ)ってば乱暴だよね」
「あぁ、本当にな」
二人はぶつぶつ文句を言いながら、こちらも定位置の二人掛けソファに腰かけた。
ライトブラウンもとい、柊はそんな二人の言葉は完全スルーで
「ほらユウも。棗から退いてちゃんと座りな。なつめも大事な話するから定位置に座って」
私に対してだけは優しく促してくれた。
「あぁ、悪かった」
「良いんだよ。どうせユウがなにも考えずなつめに乗っかったんだろうから」
想像できると言わんばかりの柊に苦笑いして、未だビクついているユウの頭を軽く撫でて定位置に向かった。
あたしの定位置はシロのソファの横にある、それより少し小さいくらいの一人掛けソファ。
これが結構落ち着く。
明らかに高そうなこの椅子はあたしには不釣り合いで、もっと座り心地が悪いと思っていた。
けど、釣り合う釣り合わないは置いといて、本当に気持ちが良い。
寝るには少し狭いけどな。