私は、生きてる。
「さて、じゃあ早速始めよっか」
そう言って柊は少し間を置いた。
「夏休み満喫計画について、できるかどうかだけど…前も話した通り要はユウのテスト結果だ。それが今日全部戻ってきたみたいでね…」
……大事な話ってそれ?
え、そんなに楽しみなの?
そこまで真剣な顔して話すことでもなくね?
しかしどうやらそう思っているのはあたしだけのようだ。
五人全員の顔が今まで見たことのないくらい真剣な顔だったから、悟ってしまった。
こいつら、ガキだったんだな…。
「ユウ、結果は?」
あたしに気づく様子もなく変わらず真剣な顔でユウに尋ねる柊。
他三人もユウをジッと見つめている。
あたしはもう結果を知っているから別段興味はない。
しかしこの場で携帯なんぞ取り出そうものなら大目玉だろう。
仕方なく事のなり行きを眺めていると。
「俺…俺…」
そう言って口ごもり、果てには涙目になるユウ。
「ま、まさかユウ…」
「だ、ダメ、だった、の…?」
黒髪もとい、十流と赤髪もとい、亜稀の言葉に更に涙目になったユウ。