私は、生きてる。
「どうかした?」
とぼけてそんなことを言ってみると
「………なつめって俺のこと嫌いでしょ」
なんて言われてしまった。
嫌ってるのはあたしじゃないのにね。
あたしが柊を嫌ってる、じゃなくて、あたしを柊が嫌ってる、なのにおかしなことを言う人だ。
フッと馬鹿にするように笑ったのを柊に気づかれないよう、未だ取っ組み合いをしている四人に近づいた。
「ねぇ、計画立てんじゃないの?」
「じゃあ31日から3泊4日で良いね?」
あれからやっと海での計画とやらが決定した。
随分長かった。
なにもしてないけどヘトヘトだ。
柊の一言でユウ、亜稀、十流の三人は満面の笑みで、シロは小さく笑って頷いた。
「なつめは?大丈夫そう?」
「大丈夫」
柊の問いかけに欠伸を噛み殺しながら返事をした。
「なつめこら欠伸するなっ!」
「してないよ、しかけただけ」
そんなあたしにユウがぷくっと頬を膨らませながら吠えた。
いや、鳴いた、の方が正しいか?