覇狼


『きーちゃんも?』


毅「あぁ。」



ポンポンと私の頭をなでて、けんちゃんに言う。



毅「健太、夜俺んちな」


健「あぁ。」



短い会話。いつものことだけど。


先を行く春樹のところまで走る。



春「桝田さん、来んのか?」


『そーみたい』


春「どうする?俺の後ろ乗るか?」


『うん!』



もしかしたら、最後かもしれないしね……





過去を知られて、傷を見られてもなお、一緒にいるなんて、私にはできない。



ただ単に、拒絶されるのが怖いんだけど。



もう落ちるとこまで落ちたし……


…………ここは、私の人生の中で一番楽しくて幸せな場所。





春「お前、どこも行くなよ?」


『んん?』


春「離れんなよ………」




ははは…………


さすが総長さん、だね?



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