覇狼
あんにゃろー、逃げやがった。
かわいい呉葉を堪能できるのはいいが、耐えられる自信がない。
俺のアンダーさんが主張し始めてる危ない。
『はるきぃ〜くぅねむいぃぃ』
「あ、あぁ。部屋どれだ?」
『ここぉ〜』
俺の首に腕回したまま離そうとしないし………
だっこで運ぶしかねぇじゃん。
なんというか………なぁ?
………………………ケツ。
あああああああっ俺!!
何も考えるな!!
ベッドに呉葉を転がすと、腕をひかれる。
『行かないで……………』
「呉葉?」
酔っていたさっきの呉葉とは違う。
『離れてかないで…………』
片目からは大粒の涙がこぼれ落ちる。
………そう言えば、なんで片目隠してんだ?
顔が半分隠れてても美人なのはわかるが……
「あぁ、そばにいる。」
【side end】