覇狼


【春樹side】


「急げ!」


バタバタと準備をする下っ端たち。


総長室に入って、落ち着かない心臓を無理やり落ち着かせる。


こういうことがあるのはわかってた。


昨日、そばに置いとくなんて言ったけど守れてねぇし。


呉葉が紅だからって安心できない。


それに、呉葉と一緒に一ノ瀬もいるだろう。


春「紘人、わるかったな。」


紘「なにが?」


冷静を装っててもやっぱり焦りを感じる。


春「一つだけ。無理やり、離れなくてもよかったんじゃねぇのか?呉葉が泣きそうな顔してるって……心配してた。」


紘「っ!……こういうことがっ!あるからっ!!………」 


春「だから、俺達がいるんだろうよ。」





春「お前ら、準備できたか!?」


「「「「「「「「「おぉ!!」」」」」」」」」


春「二人だ。必ず、連れ戻すぞ」


「二人?ですか?」


春「あぁ、呉葉と……紘人の女」


紘「チッ………まだ俺の女じゃねぇよバーカ」


戻ったみたいだな。


春「行くぞ!」



【side end】



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