覇狼



目が覚めると、真っ暗だった。


あー、またか………。



『あ………ナオ………ナオっ!?ナオー!!』



今回は私だけじゃない。

ナオを巻き込んでしまった。


少し不注意だったな…………


?「お、目覚めてる。もう一人は別の部屋」


無事なのね…………


『何もしてないでしょうね…』



何かあったら私のせいだ。


私一人ならよかったのに………



あ……………腕と足、縛られてるや……


これじゃなにもできない……


せめて足だけでも…………



『チッ』


「随分、余裕みたいだねぇ。舌打ちなんかしちゃって。」


もぞもぞしてると少しだけ足の縄が緩んだ。


あと、もう少し…………


ガッシャーン



「お、覇狼の登場か。お姫さん助けにねぇ笑」


ならもう安心か…………


なんだろう、この胸騒ぎは…………



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