覇狼




菜「いつになったらくっつくんだか……」


紘「ホントだよな………」


あの二人が保護者に見えてくる今日このごろ。


『ふんふふーん♪』


きっと素敵なパパとママになれると思うよ笑



ガチャッ


葉「ただいま〜」


?「おっお邪魔しますっ」


お、葉月の彼女を拝見いたしますかね。



ノソっと起き上がって、ドアの方に目を向ける。


葉月の後ろからひょこっと顔を出す彼女。



…………初めて見る顔じゃなかった。






彼女の顔を見た瞬間に、


奥底にしまって鍵をかけた記憶がよみがえる。










『や……………』



カタカタと震える手で春樹の手をつかむ。



『やだっ……やめ、来ないでっ!!』


葉「ねぇちゃん?」



春「呉葉?どうした?!」


『ヒュッ……ハッや…ハッ……も、やめて……ハッ』


?「……な、なに……?」


あの時のキズは、癒えてたはずなのに……


ごめんね、葉月


貴方の大切な人でも、私にはタエラレナイ……………



"かわれ、呉葉"



うん………ごめんね…………



"こういう時のためにいんだよ、俺は"



ありがと……………



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