闘争少女【後編】完

第６章

26#その少女、予兆

”そっち持って〜！”

”これあそこに置いてこれはあそこね”

”見て見て〜可愛いくない？”

”この組み合わせ美味しそ〜う♪♪”




聖華祭に向けて最後の追い込み……

クラスはとても賑やかになっていた




『ほんとめん…ど…』

「（睨）……」

『タノシミー！…ははは（笑）』



右側から見たことのない
ドス黒オーラで睨みつける人物に
イスズは冷や汗をかく

そしていかにも秒読みで
楽しみだと笑ってみせる……




「クレープ屋の衣装、明日出来上がるから
絶対っ！イスズ着てね（笑）？」

『ほ、本番で着ればいいのでは？』

「バカね……
本番着てサイズ合わなかったら
どーすんのよ！
明日みんな試着するんだから……」

『( 今、バカっていった )』

「あ、ねーねー！
今日久しぶりにどっか寄ってかない？」

『いいよー』



あの日からすっかり打ち解け
元の関係に戻った2人を見て周りの
クラスメートも安心していた


買い出し班の子達も
”よかったね”なんてわざわざ言いにきてくれた




「じゃーみんなー！
今日はここまで！残りあと3日……
悔いのないよう、楽しもーーう！！！」


「「「おーーーーーう！！！」」」



教室に女子の高い声が重なり合う





あと残り3日……





今のところ特に何も変化はない







無事に終わってくれることを祈るばかりだ