闘争少女【後編】完
ヒュー
ヒュー__ヒュー
秋風の穏やかな風が吹く、屋上に2人の姿
『気持ちぃ……』
「屋上で食べるとまた違う雰囲気でいいね」
さっき屋台で買ったばかりの
焼きそば×2 お好み焼き×2 細切りポテト×1
ベビーカステラ中×1
を、屋上の床に広げながら食べていた
「明日はもっと忙しいだろうね」
『ほんと最悪……』
「ふふ(笑)
明日私、受付も入ってるから
クラスの出し物手伝い少ししか参加
できないけど……がんばって」
『…………(ムス)』
「ほらほら…そんな顔しな〜いの」
屋上はやけに静か……
それもそのはず
イスズとリノしかいないのだから
すると
…_ン! カ…ン!__カン!カン!
どこからか金属音が聞こえる
「あぁ!…イスズ、アレ!アレ!」
『……?』
イスズはリノが指差す後ろを振り向く
『…………チャラ男』
そこには前にリノと屋上に居たとき
向かいの建物の屋上から
手を振る金髪のチャラ男がまたこちらに
手を振っていた
「この前の人だよね、アレ」
『ほっときな……』
「う、うん………」
「ーい!!!ぉ〜いいい!!!」
「ねぇ、呼んでるよ?」
『知らない……
私あいつらなんか苦手……』
「”あいつら”?」
イスズがゆうあいつらとは……
『ほら、あのチャラ男の後ろにいる3人』
「え?……ん〜〜、あ!ほんとだ!
イスズよく分かったね
遠いからわかんなかったよ……」
『別格……
なんか違う意味でヤバいと思う』
「そうかな〜、私には普通のってゆうか
ただの不良にしか見えないけどね……」
『…………………』
そこから話しは途絶え…
イスズはなんとなく
もう一度後ろを振り返ってみた
他の3人はこちらを気にも止めず大人しいのにも関わらず、金髪のチャラ男だけはまたこちらにまだ手を振っていた
するとブルーがかった髪色の人が
金髪のチャラ男の頭を一発殴った……
チャラ男は頭を押さえ
少し涙ぐみながらブルーの髪色の人に
フードを捕まれ
そのまま引っ張られていく模様を
イスズは目の当たりにした
『( ぷっ…笑 殴られてやんの……w)』
そしてイスズは前を向き
リノは「殴れちゃったね(笑)」なんて
言って、2人してチャラ男を少し馬鹿にしてしまった
こうして聖華祭1日目は終わっていった……