闘争少女【後編】完
ブォーーーーーー_
ブォーン_ブォーォーン__
暖かい風が髪や耳、首、顔に当たる
髪の毛を誰かに乾かしてもらうなんて
もう何年振りだろうか……
そんなことをボーッと考えていたら
「ほんと長げぇよな、お前の髪…
いつも1人で乾かしてんのか?」
『うん、そうだよ
もう慣れたから大変だとは思ってない』
「ふ〜ん」
『でも…楽だね
誰かに乾かしてもらう方が断然!
……もう、何年振りだろう』
「…………当たりめぇだろ
こんな長い髪ほど面倒くさいことねーよ!」
ワシャワシャっとわざと髪を荒く扱うシロ
『ふふ…(笑)』
なんか可笑しいなと
思いながら自然と笑いが溢れてしまった
「あともう少しだからそのまんまな」
『うん』
「( 案外こーゆうとこ素直だよな… )」
『( 気持ちぃ… )』
そして20分程し髪がようやく乾いた
そのあとシロも髪を乾かし終え
キッチンへと向かったシロはコーヒー片手に
またリビングへと戻ってきた
「んで、俺に渡し忘れた
”プレゼント”ってやつはどれなんだよ」
『え、そんなのあったっけ…?』
「は?とぼけんじゃねーよ!!!
お前が必死こいてもんじゃねーのかよ!」
私はとぼけた
あの時は本当に渡すつもりでリュックの中を
探したけど、無くて…
なんか今は気が抜けて
もう渡さなくていいかななんて思ってしまっている