闘争少女【後編】完





私が忘れたシロへのプレゼント
案の定リビングのテーブル下に置き忘れていた



あの時、リノがツキ達と帰る際に
私に言ったことを思い出した





”せっかく二人っきりにしてあげるんだから
ちゃんと帰るまでにプレゼント渡すのよ!”







見事に渡しそびれ(忘れ)
今ここに居る状況なんだけど……
と、思い出しながら
そっとシロに見つからないように
シロとは反対方向側に紙袋を置いた





「ふ〜ん…じゃあいいわ」

『え…』

「ないんだろ?
結局、帰りたくなくて俺ん家に泊まり
来たってこんたんだろ…
わかったわかった
お前はベッド使えよ、俺ソファで寝るし」

『ち、ょ…;と、待って…』

「じゃあな」




と言って最後のコーヒーをひと飲みし
キッチンへと向かったシロ




『( ヤバい…怒らせた )』



私はヤバいと思い
隠していたプレゼントを両手で抱えた




「何してんだよ、こっち…」




首だけでクイックイッと指して
私をベッドルームへと案内しようとするシロ



私はゆう事を聞いて後をついて行く





ガチャ_



中に入ると
リビング、ダイニングとはまた違った
落ち着いた雰囲気の部屋だった


シンプルとゆうよりは
少し片付けられていない読んだ本が
山済みになっていたり


机にはパソコンも置いてあった






「好きに使え…
寒かったら毛布くらい出してやる
そんじゃ……っ!?」



シロが出て行こうとしたのを
私は裾を握りしめてそれを止める



『ま、待て……
さっきのは…嘘……その、ちゃんと!
シロの為の、プ…プレゼントだから!

だから……怒らないで…はいこれ…///』




目線は合わせずプレゼントが入った
紙袋だけをシロに差し出した




「………………………」





だが、シロは何も喋らない受け取らない




あ〜、受け取ってもらえないのが
こんなに嫌だなんて、苦しいなんて思ったのは
初めてだ……






私は目を開くのが怖くなり途中から目を瞑った



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