闘争少女【後編】完




1月16日


次の日からイスズは
ワシタカと秘密の練習を行っていた



シュッン!バシッ__!



「動き、遅えーよ!」

『痛っ!(涙)』



今はワシタカの持ち味である
”スピード”力を強化しているところだ、だか
何度ワシタカの体にパンチを入れようと
試みるも簡単に避けられ逆に追い打ち食らう




さっきから
この繰り返しでイスズは手も足も出ない




「周りに比べりゃお前のスピードは早いが
俺からしりゃポンコツレベルだな………」


『……っく、練習だろ!
少しは手抜け!このクソタカっ!』


「んあ?誰がクソタカじゃボケ!
練習で手抜いてたら本番じゃボコボコだっつーの!」


『……………休憩っ!!!』


「はぁ?」




練習をはじめて約30分
イスズは早くも休憩宣言を持ち出した


それに対してワシタカは
信じられないと言わんばかりに目が点となる




『………はぁ』


「………何ため息ついてんだよ
つーか、力入りすぎお前」


『……………』


「無だ、無。
あんまなんも考えないでやると
すんなりできたりするもんだ
後10分したら再開すっからそれまで
立て直しとけよ……」







と、言い残しどこかへと行ってしまった









『……(何も考えずに、か)』









イスズは空を見上げた
雲一つないカラっとした空が広がっていた

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