闘争少女【後編】完




「違うよ……」


カロクが口を開いたのだ



「だったらなんで…っ;」


「それ…サドに関係あんの?
イスズは俺の友達、ただそれだけ」


「……っ?!
ほんとにそれだけなのかよ…

友達?違うだろ…
お前の偽姿にはそうは見えなかった」





サドはあの時の事を思い出しながら言った




「ふ〜ん…見られてたんだ。
ならそれはそれでいいよ…
どうせサドが見た俺は偽者なんだから
どう思おうが関係ないことだ」


「関係ない関係ないって…
カロク…お前もしかして……っ」


「…もう少しだけ」


「!!……………」


「もう少しだけもう限界だ」





カタカタ_____
そう言い終えるとカロクはサドの横を通りすぎ
そのまま何も言わず屋上から去っていった




一方サドはカロクの最後の言葉に
唖然といった表情で少しの間固まっていた





「……………っ、く;


はぁ…
限界か…そうだよな
俺がアイツを縛り付けたんだから」







サドは顔を天を仰ぐ空に向けた



< 177 / 315 >

この作品をシェア

pagetop