闘争少女【後編】完
シキはイスズを止めることなく
階段を降りていく後ろ姿をただ見つめた
「っふ…笑
何が続きだよ、もう俺が立てねーこと
知ってて聞きやがって……」
倒れこんだまま仰向けになり
空を見上げたシキは
優雅に薄雲が流れていくのを目で追った
「はぁ……
これは危ないかもな〜、サドさん」
聞こえるか聞こえないかの声で呟く
さっきのイスズとの闘いで
シキは四天王の危機を感じた……
自分は負けた身
もうどうにもこうにもできない
後の3人の誰かが
イスズを止めなければ今の生徒会は潰れる
そんなことは決して許せない…
自分の居場所がなくなる
大切なあの場所に居られなくなるのは
苦痛でしかない
シキの頭には過去の事が
いろいろ目まぐるしく思い出されていった