闘争少女【後編】完
『……………………』
「イスズって
言葉が出てくる自体
何かあったとしか思えなかったし
お前と親しいやつなんて
あの2年の連中か
一匹狼の野郎しかいねーからな…」
続けて話しつづけるワシタカは
あるものをポケットから取り出した
「それとこれ……
アイツ等が落としてった
証拠隠滅しようとしてたんだろうな
生憎、俺が拾っちまったけど」
『これ、ウォーカーの』
イスズの手に添えられたのは
以前にイスズがウォーカーにあげた
ケーキセットの割引券だった……
何かの衝撃で
その券の破片が千切れてしまったのだろう
『それで2人は確信したってわけか…
私がたまたまここに居たからよかったけど』
「ふっ、偉そうに…
誰も最初お前を探してたわけじゃねー」
「念のため2年の教室行ったら
クラスの連中、呆然としててな……
そしたら1人が俺たちが来る前に
イスズが来たって口にした
だから探してたんだ……イスズを」
そして今に至るとイスズは理解した
今、目の前に立っている理科室の中に
連れさられたアカツキ達がいるのなら……