闘争少女【後編】完






「ごめん、ごめん
ちょっと勢いよく飛ばしすぎちゃった」



『…っ……』







イスズは立ち上がり
さっきと同じようにルスの前に立つ








「まだまだこれからだよ…ショーは
楽しまなきゃね?(ニヤ)」





『そのふざけた言い方(ショー)はやめろ
何が楽しむだ…っ真剣にやれ!!!』





「………くだらない。
何が本気?何が真剣?何がマジ?

僕には理解できない
喧嘩なんて真剣にしたところで
なんの意味があるってゆいのさ…」






普段、大人しいルスの口から
無情なまでの言葉が溢れてゆく……



彼の裏の性格が滲み出た瞬間だった











「やるならやる、やられるならやられるで
どっちも楽しまなきゃさ
面白くなんてないでしょ(笑)?」






『………っマジ(本気)を馬鹿にするな

そんな言葉が言えるお前は
まだ何かにマジになったことがねーからだ』





「何?僕に説教してるの?
僕は昔から運がいいんだよ、何事にもね

別に努力したり何かを頑張ったり
そんな疲れるようなことは僕には必要ない

生まれ持った僕の才能さ(笑)」










ルスの特徴的なアシメトリーな前髪で
隠れた表情はわからないが言葉では
はっきりと自信に満ちているようだった
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