闘争少女【後編】完
「にしても…
アカツキ達使こうてイスズを
呼び出すやなんて手がこみすぎてへんか?
上に立つやつがそんな
卑怯な真似はせんやろ……?」
イスズの髪を撫でる手を止め
オオカミはそんなことを言い出した
『……まぁ
やり方は酷かった、ただ…』
「ただ?」
『どこか本心にも見えた……
目の奥が、悲しそうに…見えた……』
「ほならアイツが
全部やったってイスズは思うんか?」
そう聞かれるとすぐには返事はできなかった
それはあの時の彼の言葉が
引っかかっていたから……………
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「ふ……ほんとむかつく
シキの為にも、ソラルさんサドさん…
そして会長……カロクさんの為にも
僕は負けられないんだ」
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この一瞬、彼の目の奥から
どこか悲し気な表情を見せたから……
『はぁ…とりあえず
アカツキ達に会いたい、事情を聞く』
「そうやな……」
ルスに勝ったはずのイスズ
だが、なぜか心の中で納得がいかなかった