闘争少女【後編】完
第10章
46#その少女、雪降
「イスズ!おはよっ(ニコ)」
『おはよ、リノ……』
教室に入るなり
リノがイスズへ駆け寄りあいさつをする
「頭の傷…もう平気?」
『あ、うん…このくらい平気だよ』
「なんかもう
イスズのどこに傷ができようが
驚かなくなってきてる
自分が怖いんだけど……(汗)」
『はは、いいんだよそれで(苦笑)』
冗談半分リノはそう言った
前ほどではないけど
イスズの顔や身体に痣や傷を見つけると
「また無茶して〜」と
少し茶化すくらいになっていた
それはリノがイスズのことを
信用しているからこその心配を隠している
そんな感じに見受けられた
「そろそろ学年末テスト期間だね…
このテスト受ければ
私もイスズも進級できるよね?!」
『……うん』
「テスト…受けるよね?
今までテストは全部受けてきてるし
赤点も取ってないし……
ここまできて受けないなんて
今までのが水の泡になっちゃうよ?」
リノのゆう通り
学年末テストは今までのテストは違い
進級がかかっている大事なテストなのだ