闘争少女【後編】完
イスズside___










『………ん…っここは』

「…………………………」








私は目を覚ました、見上げた先に
夕日の空と綺麗な横顔が目に映った……









『……カロ…ク』

「起きたか、ここ屋上…今はもうシロだ」

『シロ?』

「うん、シロ…俺のこと忘れた?」







優しく微笑むシロの顔が目に入る





黒髪のシロが
久しぶりでどこか新鮮さを感じる…
でも黒髪はカロクで
今まで時も全部カロクだったの?



だけど…私は知ってる。
あの優しい目も手も声も全部あれはシロだ



じゃあ今目の前に居るのもシロ……?




忘れるわけない


忘れられるわけない









『〜っぅ(涙)』








目にジワジワと涙が溜まっていく
そして大きな一粒の雫が額に流れ落ちた









「…………っ!」

『シロっ(涙)
やっと……あ、えた……っ』









私は片方の腕を伸ばし
手をシロの頬に優しく添えた








その行動にシロの体がビクついたのがわかった

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