闘争少女【後編】完
するとシロは
私の手に自身の手を重ね合わせてきた
そしてだんだん顔を近づけていき
最後は私とシロの距離はゼロになった
『ん……』
「………」
ほんの一瞬の出来事は
私にとってとても長く感じた
お互いの顔が離れ今度は見つめ合う
『…………っ/////』
「顔赤すぎ、イスズ(笑)」
『だ、だって!;』
「したかったからした、それだけ」
『な、にそれ……』
今まで生きてきて
キスなんてしたことがなかった私は
シロがそのはじめて相手だったのだ
それなに”したかっただけ”とは
こんな私でも少し傷つく…胸が痛い
そんな気持ちを表に出さず
私はシロの膝から自分の身体を起こした
『……てか、負けた。
今までが順調すぎたのかサドと闘ってみて
はじめてあんなに強い奴が
他にもいるんだって知った……』
「…………………」
『でもなんか腑に落ちないんだよね…
あの時みたいに自分の本気が出せなかったから
気持ちで負けちゃったのかな……』
「…………………」
私はシロに背を向けたまま
先ほどのサドとの闘いについて話した
そんな話を黙って聞いてくれるシロ
『ま、これで私もひと段落できるし!
学校行かなさすぎて
厳重注意されちゃってて……
テストも今回の受けないと
進級できないっぽくてさ……
もしくは…退学もありえるみたい(笑)』
と、振り返ってシロに言ってみせた