闘争少女【後編】完
バッ____!!!
イスズは再び後ろを振り返る……
すると右側の女子生徒の群れの中から
サイドの髪をワックスで固め
羽のピアスをつけた
すらっとした体型の男が現れた
「うっわあ…イケメンじゃない」
『………………誰だ、お前』
「へぇ〜…
本当に普通の女の子なんだ
この前とは全然違うんだな〜
イスズちゃん?(笑)」
クォン_
2枚の写真が擦れる音
男の手には普段の制服を着たイスズに
この前のクレープ屋の衣装を着たイスズの姿が写っていた
『どうしてお前がそんな物を持ってる(睨)』
「(ニヤ)……知りたい?」
『どうせ、カメ野郎に頼んで撮らせたんだろ』
「鋭いね〜、まぁ交換条件だったんだけど
おかげでキミの正体が分かってよかったよ…」
『で、何しにきた……』
「今日はただのご挨拶…(笑)」
と、言いながらイスズの方へと近づく
1人分を空けた距離に立ち
上半身を前屈みにしイスズを見る
「はじめまして、俺が”ワシタカ”
今度はこの俺が相手だからよろしく…
イスズちゃん?(ニヤ)
あんまり邪魔すんなよ…
女がウロチョロされると困んだよ」
最初はニヤっと笑った挨拶だったが
最後は口調や表情もキリっと変え忠告をした
『…………ご丁寧にどうも。
鷲 か 鷹 とかどっちでもいいけど……
相手が誰であろうと私は負けない
女だからってナメんじゃねー……』
イスズは平然を装いワシタカにそう告げた
「………(笑)
そんじゃまたね、イスズちゃん♪♪
今度会うときは3年の階で待ってるよ
いつでも遊びに来てね〜〜」
ワシタカは笑顔をイスズに向け
その後、背を向けながら話しを続け
手をはらうような振り方をしながら去って行った