闘争少女【後編】完
プールサイドにて___
「で、何があったんや?
イスズあんなに突っかかるなんて珍しい」
もう何年も使われていない
プールの飛び台の上に腰掛けるオオカミは
第一声にイスズに問いかけた
『……昨日』
イスズはそのプールサイドの網に
もたれかかりその問いかけに答える為
もたれかかるのを辞め昨日の出来事を話した
「マジか…
ほなさっきの1年は
そん時、あの場におったってことになるな」
『何がしたいのさっぱり…
ワシタカに頼まれって言ってたけど
こんなタイミングであの写真が
簡単にワシタカの手に渡るなんて…っ』
「ありえんわな……」
『ご丁寧にワシタカは挨拶までしにきた…
これは、もう戦線布告…絶対に負けられない』
話してる途中だんだんと
オオカミの方に歩みよっていき
目の前まで立ち止まった
そんなオオカミはイスズを見上げ
イスズはオオカミを見下ろし2人の視線がぶつかり合う
秋めいた風が2人の間を通り抜ける
「で、いつなんやタイマンは…?」
『1週間後の日曜日』
「えらい正確やの〜」
『時間も15時だ』
「ほ〜……1人で行く気やろ」
オオカミはイスズの鋭いところをついてきた