闘争少女【後編】完
マルボロ フシチョウside_









「さすがにあのスピードに
着いてこれる奴はいねーな、あの女でも」


「………………」





渡り廊下の手すりに
持たれかかりながら中庭で闘っている
イスズとワシタカの様子を見ながら言った





芝生で顔を何回も
殴り続けられていても…
2人はそれを冷静沈着な顔で見つめていた






「死んじゃうね、あの子…」


「よりよってあの野郎が殺しはしねーだろ」


「さぁ、それはどうだろうね
女嫌いのワシタカにならありえなくはない」


「殺したいほど憎いってか?」


「……………雨」


「は?……」




マルボロは空を見上げた
空はもう強いグレー色に染まっていた
そして少しづつ
雨が降り始めてきたのだった





「ほら……観て
もうすぐ女神が蘇るよ…ヒヒヒ」


「は?……意味わかんねー…っ!?」








最後の言葉の意味がわからないマルボロは
頭に?を浮かばせながら
隣のフシチョウを見た……が
不敵な笑みがとても恐ろしく
再び中庭に目線を帰ったときだった


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