闘争少女【後編】完
ザッ!___
ワシタカとの距離が少しあった場所
そこからイスズは素早く動きだした
この日の為に
何回もの特訓をしてきた
その成果、腕を試す時……
バシッ!
バシッ!
ダンッ!
「うっ…!くはっ!…はぁ…」
『ふんっ!はっ!』
額…腹、背中……にイスズの拳が突き当たる
バシッ!
ガンッ!
ドンッ!
持ち味の瞬発力で無駄な動きは
一切せずイスズは全神経を拳に集中させる
「ぐはっ…!うっ…
(こいつさっきまでと動きが全然ちげー;)」
『………(睨)』
ワシタカはヤられるがまま
最初の時とのスピードが
比べ物にならないくらい
イスズの違いに驚きを隠せないでいる
「…………っ、はぁ…はぁ」
『っい…;
お前の強さ…は、っ本物だと…思う…
けどな……っく…
上に立つ(テッペン)ってことは
強さだけじゃっ…
ぅっ…ダメなんだよ…っ!;』
ここに来て
イスズは急に膝の痛みと葛藤していた
なぜなら雨で地面がぬかるんで
足場がとても悪くなっているからだ
もうあまり時間が持たない…
それでもイスズは
目の前の相手を倒すまで闘い続けた
『誰よりも…っ
人一倍の大きなもん背負って立ってんだよ!』
「き…っ;
何知ったような口利いてやがる!!!」
『お前にはその覚悟が…
っあんのかって言ってんだよ!!!』
「俺がテッペンに立って
何しようが俺の勝手だろうがっっ!」
ザッ!__
ワシタカはやっとイスズの拳を捉えた