闘争少女【後編】完
カツ……カツ、カツ__
『……………』
ある少女が人気のない渡り廊下奥の
大きな扉まで足を運ばせていた
ここに来るのは入学式以来だ……
この大きな扉の謎は未だに不明
もしかしたら本当は向こうに繋がっていない
ただのフェイク……
この前の時は足で蹴りあげ
扉を開けようとしたがビクともしなかった
でもオオカミとの闘いで
場所は2年の階のこの扉を向こう側で見たが
こっちより何も仕掛けもなく
ただの鍵の差込口があるだけだった
もしかすると
こっちからは開けられず
向こう側からでないと開かない仕組みに
なっているのかもしれない
もう10年以上前の話……
今居る、オレスカの生徒たちは
その話を知らないのかもしれない……
だから未だ誰もこの扉を開けない
『( 確かめないと
解決したことにはならない…
必ずまた調べないとな……)』
「…ズ〜!……イ、スズ〜〜!!」
『 ( ? ) 』
「イ〜〜ス〜〜ズ〜〜♪!!!」
ギュッ__
「も〜、サボり〜探したんだから〜
ほら教室戻るよ〜
なんでまたここに居るのよ…はぁ…」
声の主はリノ
少女=イスズを探しに来てくれたみたいだ
『ごめんごめん…
もう休み時間過ぎてたんだ、知らなかった』
「いよいよあと明日で
聖華祭の準備も終わるんだから!大忙しよ!」
『はいはい……』
こうして
イスズとリノは自分達の教室へと向かった