闘争少女【後編】完


ガタッ__シロは急に立ちがった




目の前で立ち上がったシロを見上げるイスズ





「……送るわ」

『え?……』

「時間も時間だしな…悪かったな」

『……ぃゃ別に』





以前、イスズの家に来た時のシロと
シロの家に居る今のシロと
少し態度も性格も違って見えたイスズ……





今、目の前にいるのは白金のシロ…



以前来たときのシロは漆黒のシロ…




どちらも同じシロ……
イスズはそれを知っている……







『お邪魔しました…』


「ほら、行くぞ……」







こうして夜の21時過ぎ頃……
シロの家を後にし、駅まで送ってもらった







「ほんと悪かったな…
気をつけて帰れよ?
それと、寄り道すんな…
変な奴に絡まれても手出すな……」


『………大丈夫だよ。( お父さんみたい )』


「わかってんならいい…そんじゃ〜な」






と、言い残しシロは先に背を向け歩きだした








その後ろ姿を黙って見送るイスズ……







『……ッロ!シロッ!!!』


「?!」







ところが、背後から自分の名前を
呼んでいるイスズの声に驚き、振り返る







すると


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