闘争少女【後編】完
『送ってくれてありがとっ!!!
………っじゃ、じゃぁ…シロも気をつけて』
イスズは今日のことを
この言葉に精一杯の感謝を伝えた
12月の夜の気温はとても寒い…
イスズが喋るたびに合わせて
外の空気に白い息がかかる……
そうして言い終わった後は
首に巻いていたマフラーに口元を隠し縮こまる
「………………ふっ(笑)」
最初はびっくりしていたシロも
その言葉に口元が緩んだ
『じゃあね……』
イスズは振り返り颯爽と改札を抜けていった
そんな姿をじっと見つめていたシロは
ゆっくりと家路へと足を動かしたのだった
その光景をある人物に見られていたとも知らず