空を見る理由


それからおばさんのお見舞いを理由に


愛梨に会いに行った


あと一週間で退院する

会いに行くたび愛梨は外に出たいと言った



僕は点滴を打っている愛梨を連れて


屋上に向かった。


僕が言った「愛梨を守る」にも触れず

けど何か会話するわけでもなくずっと空を見つめているんだ


そんな愛梨に声を掛けた

「毎日空見てて飽きない?」


空を見ながら

「空は毎日違うんだよ?
なのに世界中どこまでもつながってるの
すごい偉大だよね」


どこまでもつながってる………




涼也もこの空見ているのかな?なんて思った。



でも、僕の頭には空を見ている愛梨の姿しか写っていなくて



愛梨を守りたい


救ってあげたい


僕は空を見る愛梨を後ろから抱きしめた

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