恋愛ケータイ小説倶楽部
ードキン


え……


おんな……?


瀬戸くんが発した発言に胸がドキッと嫌な音を立て、少し騒ついた。


「え、え?何それ、何それ」


その発言に沙也加がワクワクしながら身を乗り出して食いつく。


「俺、実は見ちゃったんだよね〜、前におーちゃんが女の人と一緒に歩いていると・こ・ろ」


その言葉を聞いた時、一瞬時が止まったかと思った。


頭の中でゆっくりその言葉を咀嚼する。


先生が……


女の人と……歩いてた……?


「えー!先生って確か独身だよね?じゃあ、彼女ってことかな〜?」


「そうなんだ〜!めっちゃショックなんだけど!その女の人ってどんな人だった?」


「顔まではしっかり見えなかったけど、なんか綺麗っぽい感じの女の人だったな〜」


「ちょっと今度問い詰めようよ!」


そんな風に会話が続いていたけれど、私の耳には全く届いていなかった。


「椎名………?」


長谷川くんに名前を呼ばれても、呆然としている私の耳には届くはずもなく。


その場にただ立ち尽くすことしかできなかった。



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