恋愛ケータイ小説倶楽部
「理沙!」


恵梨香に名前を呼ばれ、ようやく我に返った。


「あ、ごめん。ごめん。そろそろ行こっか?」


「……いいよ。も少しここにいよ」


そう言って恵梨香は私の横にまたしゃがみ込んだ。


「……?」


恵梨香、一体どうしたんだろう…?


「理沙、失恋でもした?」


「え?」


「さっきから泣きそうな顔してるよ?」


「恵梨香…」


「てゆーか、こないだからなんか元気ないし」


そういいながら後ろに手をつき、空を仰ぐように上を見る。


「誰に…とかは聞かないけど、この前目が腫れてたのももしかしてそれが原因だったりする?」


恵梨香は気づいてたんだ……


私は膝に顔をうずめながら声を漏らした。


「…うん。振られちゃった。諦めなきゃいけないって分かってるんだけど、どうしてもまだ気持ちがついていけなくて…」

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