恋愛ケータイ小説倶楽部
「でもまさか」


そう言って恵梨香がクスッと笑った。


「理沙と恋バナ出来るようになるとはね」


「……確かに」


こんな日が来るなんて、ちょっと前の私からしたら想像できなかったよね。


「話せる時になったらみんなにまた話してよ」


「…?」


「気にしてないフリしてるけど、たぶん2人とも理沙に何かあったこと薄々は気づいてると思うよ」


「そっか……」


知らず知らずの間にみんなに心配かけちゃったのかな、私。


「ちゅうことで。私、そろそろ行くわ」


恵梨香は立ち上がりそう言った。


「あ、じゃあ私も」


私も同じように立ち上がろうとしたのだけれど。


「理沙はここにいなよ。ほら、沙也加だってまだいるんだから」


ニカッと明るい笑顔の恵梨香にそう言われ止められた。


「……ありがとう、恵梨香」



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