恋愛ケータイ小説倶楽部
彼の中では私が書いた小説はもはや『小説』とさえも言わないようだ。


この人はやっぱり私を怒らせたいの?


そんな駄作を世間に晒して…とかって言いたいの?


「先生の気分を害してすみません。じゃあ、もう小説書きません」


私は怒りを露わにし、先生をキッと睨みつけた。


「まぁまぁ、話を聞けって」


「………」


「で、椎名の一年生の時に現代文の成績をみてみたんだけど」


い、一年の時の現文の成績って!!


ってか、なぜ今その話題になるの?!?


この人、本当に国語の教師なの?っていうくらい言葉の前後の脈絡がなさすぎる……


「他の科目に比べて悪すぎてびっくりした」


そう。


私は自分で言うのも何だけど勉強ができないわけじゃない。


ただ国語が昔っから本当に苦手で、1年の時の成績も酷いもんで確か10段階中5とかだったような気が。


他の科目がさほど悪くなかったせいかそれがかなり悪目立ちしていたのを覚えている。


それが原因ってわけでもないけど、苦手意識が強くて授業中も寝てしまっていた。



「だから」

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