恋愛ケータイ小説倶楽部
そんなロマンスとはかけ離れた
初の壁ドンを経験させてくれた列車は
目的駅へと到着した。


人混みに押されながら
私も電車を降りる。


季節はまだ5月だというのに、
もう夏はすぐそこまで来ているのではないかと感じさせるくらい暑い。

長袖ブラウスが汗で肌に少しまとわりついてくる。


手で顔を扇ぎながら駅の階段を降り、改札口へと向かう。

行き交う人々で溢れてかえるそこは
なんだか戦場のように感じられた。


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