恋愛ケータイ小説倶楽部
私を呼ぶ声が聞こえたと同時に腕を掴まれる。


「……長谷川くん?」


どうやら長谷川くんは倒れそうになっていた私を助けてくれたみたいだ。


「椎名、顔色青いよ」


「うん…ちょっと…」


「……瀬戸、先行ってて。俺椎名を保健室に連れてくから」


「え?」


長谷川くんの横を見ると、前、朝にあった例の元気な男の子の姿があった。


その少年は分かったと言い、その場を立ち去る。


「え、そんな、だってもう授業始まるよ」


「大丈夫だって。少しは頼って」


そう言いながら王子様スマイルをみせる長谷川くん。


長谷川くんって王子様なんだけど


ピンチの時に助けてくれる


ヒーローみたい……?


こんなこと言ったら沙也加をはじめ、ファンの人に怒られそうだけど。






< 78 / 217 >

この作品をシェア

pagetop