恋愛ケータイ小説倶楽部
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「今日の物理、詐欺だよねー。追試になったらどうしよ〜!!」
あれから1週間の時が流れ、現在テスト期間真っ只中。
1日目のテスト終了後の放課後、我が2-Aの教室で沙也加、京子とテスト勉強をしていた。
さっきの雄叫びは沙也加だ。
確かに今日の物理の試験は応用問題がかなりあって、私も正直自信ないや。
恵梨香は大学生の彼氏と今日はデートらしい。
なんて余裕。
でも恵梨香は結構成績もよくて本当にテスト勉強なんてしなくても余裕なのかもしれない。
いわゆる天才型ってやつ。
それとは逆に私は完全なる努力型だ。
なので、今回もしっかりと勉強はするつもり。
もちろん、現代文も。
「って理沙、さっきから現代文の教科書ばっか読んでない?」
「……え?」
京子の鋭い指摘に、私は手に持っていた現代文の教科書で顔を半分隠す。
「現代文って最終日じゃん〜。それより
今は明日に差し迫っている数Bしなければだよ!数B!」
「あっ!」
そう助言する沙也加に呆気なく現代文の教科書を手元から奪われる。
確かに……沙也加の言うとおり数学をしなければいけないって頭で分かっているんだけど。
今回だけは現代文で絶対にいい点とって先生をびっくりさせたい!
そんな気持ちでいっぱいだった。
「あれ?椎名?」