恋愛ケータイ小説倶楽部
「私、おーちゃん呼んでこよっかな〜」


京子が放った不意を突く先生のあだ名に一瞬体がビクッとなる。


「古文分かんないから教えてもらお〜っと」


「京ちゃん、そう言っておーちゃんに会いたいだけでしょ」


沙也加は肘で横にいる京子の腕をツンツンと軽く叩く。


「ま、そうなんだけどね」


そう言って、京子は笑顔で教室の外へ飛び出してしまった。


先生に来て欲しいような…
来て欲しくないような…


恋はいつだって矛盾で溢れてる。

そんな矛盾だらけの私。
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