天然天使
「洲藤くんっ苦しいってば!」
「あ、ごめんごめん!」
高咲はやっと敬の腕から
解放される。
「もー…」
まだ顔が赤い。
だからそれが可愛いのに…
わかってねえ奴。
「かなみん!俺まじで好きだから!」
「えっ…」
ポッとまた高咲の顔が赤くなる。
頬がバラ色ってこのことを言うんじゃねえか?
「えっと…」
「高咲。敬冗談だから。ほっとけ、あほは。」
「洲藤くんってあほなの?」
…ってそこかい!
普通
"洲藤くん 冗談なの?"だろ!
って言ってたらややこしくなりそうだな。
「うん、あほ。軽くな。」
とテキトウに言っておく。
あほに重さがあるかどうかは知らないが。
「へえ~…」
「陽うるさい!俺は本気なの!」
敬はキーキーと騒いでいる。
サルか、こいつは。