朔旦冬至 さくたんとうじ ~恋愛日和~
今日は金曜日。
明日すぐに中村先生に
話を聞いてもらうことも
できない。
土日は・・・
由宇と二人でのんびり
過ごそう・・・。
由宇に癒してもらおうと
・・朔は思っていた。
金曜日の夕方。
園に突然,
電話がかかってきた。
「陽和先生。
お電話です。」
事務の武田さんが,
陽和を呼ぶ。
「ええ?
まあ,大変。
ええ・・・ああ・・
わかりました。
うん。
蓮ちゃんが?
ああ・・
わかりました。」
「どうかされましたか。」
武田さんは心配そうに
陽和に尋ねる。
「ええ・・・
大丈夫です,
そんな緊急ではないんですけど。
祖母が転んで大腿骨を
骨折したみたいで。」
「え?まあそれは
大変ですね。」
「まあ,近くに住んで
いるので,
夕方,見舞いに
行ってきます。」
「まあまあ,それは
お大事に。」
そんなわけで,
陽和のところには,
母から電話がかかってきた。
病院の場所が
わからないといけないから,
園まで,いとこの蓮が
迎えに行くという
連絡だった。
実は,蓮は,
陽和より5歳上で,
陽和とは同業者だった。
隣の市の保育園で
保育士をしている蓮は,
陽和の良き相談相手だった。
月に2~3回は,
仕事のことを中心に
相談に乗ってもらっている。
蓮は若いが,
既婚者であり,
既に2人の子どもがいる。
そんな風な風貌には
見えないけれど・・・
それが証拠に,
朔は,
こういう事情で
陽和を迎えに来た蓮のことを
陽和の恋人だと
すっかり勘違いしてしまった。
だけど・・・
朔はこのことは
全く知らない。
勘違いしたまま・・・だった。
明日すぐに中村先生に
話を聞いてもらうことも
できない。
土日は・・・
由宇と二人でのんびり
過ごそう・・・。
由宇に癒してもらおうと
・・朔は思っていた。
金曜日の夕方。
園に突然,
電話がかかってきた。
「陽和先生。
お電話です。」
事務の武田さんが,
陽和を呼ぶ。
「ええ?
まあ,大変。
ええ・・・ああ・・
わかりました。
うん。
蓮ちゃんが?
ああ・・
わかりました。」
「どうかされましたか。」
武田さんは心配そうに
陽和に尋ねる。
「ええ・・・
大丈夫です,
そんな緊急ではないんですけど。
祖母が転んで大腿骨を
骨折したみたいで。」
「え?まあそれは
大変ですね。」
「まあ,近くに住んで
いるので,
夕方,見舞いに
行ってきます。」
「まあまあ,それは
お大事に。」
そんなわけで,
陽和のところには,
母から電話がかかってきた。
病院の場所が
わからないといけないから,
園まで,いとこの蓮が
迎えに行くという
連絡だった。
実は,蓮は,
陽和より5歳上で,
陽和とは同業者だった。
隣の市の保育園で
保育士をしている蓮は,
陽和の良き相談相手だった。
月に2~3回は,
仕事のことを中心に
相談に乗ってもらっている。
蓮は若いが,
既婚者であり,
既に2人の子どもがいる。
そんな風な風貌には
見えないけれど・・・
それが証拠に,
朔は,
こういう事情で
陽和を迎えに来た蓮のことを
陽和の恋人だと
すっかり勘違いしてしまった。
だけど・・・
朔はこのことは
全く知らない。
勘違いしたまま・・・だった。