朔旦冬至 さくたんとうじ ~恋愛日和~

「朔ちゃん!!!」





















「・・・え・・・?」


駆け寄ってくる陽和に
朔は・・・フリーズした。


駆け寄ってきた陽和は・・

もうすっかり・・
泣き顔だった。





「さ・・朔ちゃ・・ん・・。」



「ど・・ど・・どした?」






陽和は涙声でつづけた。


「私・・私・・・・

 さ・・朔ちゃんに
 再会したら・・・


 伝えなきゃいけ・・・ない
 
 ・・・ことが・・・


 ・・・・あったの。」











「え・・・?」


朔は,泣きながらそういう
陽和に困惑しながらも・・・


驚いて・・・
口から心臓が飛び出そうだった。










「私・・・

 あのときのこと・・・

 ちゃんと謝らなきゃって。」




「え・・・?

 あ・・

 あのときって・・・?」



「朔ちゃんが・・・・

 ・・・・告白してくれたとき。」




「あ・・・ああ・・・。」


朔はまた顔を赤らめた。








「え・・・?
 でもそれは・・・

 園で話した時に・・・。」



そう・・。

確かに陽和は,朔に
あのときのことを謝っていた。







「違うの・・・。


 謝って・・・

 そして・・・



 私の気持ちを伝えなきゃって。」




「わ・・・・








 わたし・・・・・・・。













 あのとき・・・・








 朔ちゃんのことが・・・


 好きだったの。」













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