甘苺
れ...い...?
なんかいつもの玲と違う。
熱があるかのような真っ赤な頬
いつもより口角が緩んでいた
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ーードサッーー
ベットを本郷くんの背もたれにしてふたりして座り込む
「ありがと。彩。」
いつもよりも落ち着いた低い声が
本郷くんの部屋に響き渡る
「...もう...離していいよ?...」
離したくない
「俺。上着てないし...」
離したくないの。
「...彩?」
私の顔をのぞきこむ
「俺。一応男。...そんな気ないならしちゃダメだよ。」
本郷くんは笑いながら頬を右の人差し指で
ポリポリっと少し掻く
弱々しい声とは裏腹の肉体
でもきっと迷惑してる
離れなくない離したくない
でも...でも......
仕方なく本郷くんの体から手をほどいていく
「彩はさ、男がこんな困ってたら優しいから誰にでも手助けしちゃうの?」
.........。
「...っ。んなわけない!」
「ハハっ。そーだよね。ダメだよ〜
俺は家族になったんだからいいけど他の男じゃこれでは収まらないよ。」
「わ、わかってるって。おやすみ!」
その場を立って立ち去ろうとドアノブに手をかける