甘苺
咲
「成瀬さん。英語の宿題出してほしい」
あ...みんなの前では苗字呼びなんだ
彩...
って何ちょっとショボンってなってるの!
「な〜に〜?彩ちゃ〜ん?何かお目目キラキラしちゃってますけど〜?♡」
何を勘違いしてんのよ
にっこにこの笑顔で問いかけてきちゃって
期待する言葉なんて言えないのに〜
「......うそうそ。そんな怖い顔しないでよ〜
ありえないよね 彩が新なんて...」
新...名前で呼んでるんだ...
ちょっとしゅんってなっちゃう私に
咲は黙ってみてくる。
「ごめん彩!ずっと黙ってたんだけど
私さ。へへ。実は新の事が好きなんだよね」
ーズキンッー
「............あーっそーうなのー?...」
明らかに返事が変!どうしよう。
「私ら親友だよね?彩?応援...してくれるよね?」
ーズキンッー
太陽の日差しが照る中
咲の栗色の長いストレートの髪が
ふわふわとキラキラと光って見える。
「も...もちろん...だよ?」
ちゃんと笑えてたかな。
よかった。
これで昨日のこと忘れられる。