超能力者も恋をする
(やややややや、やばいっ。見られちゃった?!)
心臓が一気にバクバク早鐘を打って背中に冷や汗がたらりと垂れてきた。
先輩は驚いて口を開けてぽかんとしていたが、ハッと思考が戻ってきたようで、すみれに近づいてきて聞いてきた。
「ま、間宮!今のは何だ?!ファイル飛んでなかったか?」

「え?そんな事無いですよー。ファイルが飛ぶわけないじゃないですか。もー、いきなり来てびっくりしちゃったじゃないですか!
それよりこんな時間にどうしたんですか?仕事残ってたんですか?」

何でも無いように装って誤魔化して、出来るだけ自然な感じで話を変えていく。
しかし内心はかなりパニックになっていて「どうかバレませんように!」と必死で願いながら顔に出ないように笑顔で話す。
(あぁ!やばい。顔引き攣ってるかも。)
顔も冷や汗が出てきそうだし、引き攣ってきてそう…。とにかく何とか切り抜けないと!と必死で抑えて誤魔化す。
< 12 / 135 >

この作品をシェア

pagetop