超能力者も恋をする
加藤先輩は4つ上の先輩で、気さくな人柄で男女問わず分け隔て無く優しくて、誰からも好かれるような人だ。
学生時代はラグビー部だったそうで、背が高く、今も程よくがっしりと筋肉が付いていてたくましさで溢れた体をしている。

おまけに仕事も早く上司達からは頼られて、更にはとても気が利く人でこうやって、地味で目立たないようなすみれなんかも夜道は危ないからと送ってくれるような人である。

すみれとは正反対の人生を歩いてるような人で密かにすみれは憧れていた。
そんな先輩と一緒に帰るなんて初めは緊張したが、先輩の話は面白くて気づけば笑ながら普通に話す事が出来ていた。

「それで部長も飲み過ぎちゃって、ついにはズボンまで脱ごうとして田中と一緒に必死で止めてきたんだよ。今日一の大仕事だったよ!」
「ふふっ、部長にはあまりお酒は勧め無い方がいいですね。」
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