超能力者も恋をする
すると聞き覚えのある声がしてドアがバンッと勢い良く開いた。

「間宮っ!起きたか!?大丈夫か!?」
「っわっ!加藤先輩!?」

現れた加藤先輩はいつもの会社で見るスーツ姿では無く、ベージュのパンツに白いカットソーで、その上には水色のエプロンをしていた。

「体は大丈夫?」
「はい、大丈夫そうですけど…。すみませんが、こ、ここは加藤先輩のお宅なんですか?」
「そうだよ。」
加藤先輩はにっこり笑って答えた。

「あの時、間山が急に倒れちゃって。でも意識を失ったっていうより、眠ってたって言った方が正しいかな?間山、すーすー、って寝息立ててたんだよ。だから俺んちが近かったからとりあえず連れて来て寝かせたんだよ。間山の家は今入れる状況じゃないから。
夜もずーっと寝てたから、もう目を覚まさないんじゃないかと心配したよ。起きて良かった。」
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