超能力者も恋をする
割れるっ!
そう思って見ていたら、また、つい、念力を使ってしまった。
コトッ。
茶碗が静かに床に着地した。
先輩が目を丸くしてゆっくりとこっちを振り返った。
すみれは大きく一つ息を吸った。そしてダメ押しで、指を一振りする。
すると、床に落ちた茶碗と先輩の持っているお皿たちがカタカタと動き始め、浮かんだと思ったら今度はすーっと台所のシンクの中に飛んで行った。
加藤先輩はそのお皿たちの不思議な動きをぽかーんと口を開いたまま目で追っていた。
そして、もう一度振り返った先輩にすみれはニコッと笑って言った。
「私、超能力使えます。」
加藤先輩になら話しても構わないと思うし、それにずっと先輩に嘘をつき通す事には何だか酷く罪悪感を感じる。
だったらもう言ってしまえ、と勇気を出してカミングアウトする事に決めたのだった。
(やばい、また顔引きつってるかも。)
そう思って見ていたら、また、つい、念力を使ってしまった。
コトッ。
茶碗が静かに床に着地した。
先輩が目を丸くしてゆっくりとこっちを振り返った。
すみれは大きく一つ息を吸った。そしてダメ押しで、指を一振りする。
すると、床に落ちた茶碗と先輩の持っているお皿たちがカタカタと動き始め、浮かんだと思ったら今度はすーっと台所のシンクの中に飛んで行った。
加藤先輩はそのお皿たちの不思議な動きをぽかーんと口を開いたまま目で追っていた。
そして、もう一度振り返った先輩にすみれはニコッと笑って言った。
「私、超能力使えます。」
加藤先輩になら話しても構わないと思うし、それにずっと先輩に嘘をつき通す事には何だか酷く罪悪感を感じる。
だったらもう言ってしまえ、と勇気を出してカミングアウトする事に決めたのだった。
(やばい、また顔引きつってるかも。)