超能力者も恋をする
加藤先輩は、食器が飛んでったシンクとすみれの顔を交互に見比べていた。

「間宮、食器が飛んだ…、間宮が超能力???」

大分驚かせてしまったみたいだ…。

すみれは今度は、台所にある布巾を見つめた。布巾は真っ直ぐテーブルに飛んできて、テーブルの上をさっさっ、と拭いていった。

「驚かせてすみませんでした。
ご覧の通り私は物を浮かせたり飛ばす事が出来ます。
でも、どうかこの事は他言しないで秘密にして欲しいんですが…。」

先輩を見ると、固まってテーブルにある布巾をじーっと見ていた。
そして、すみれが話し終わると今度はすみれをじーっと穴が開く程見つめてきた。
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