超能力者も恋をする
ピピピピピピピピピ…

すみれの電話が鳴る。画面を見ると非通知と出ていた。
(…また?)
「もしもし?」
恐る恐るでてみるが、相手の反応は無く無言が続く。
「もしもし?」
ガチャっ。
無言の電話は切られた。最近、この無言電話がかかって来るようになって、今回で3度目だ。
正体不明の電話にすみれは大きくため息を吐いた。


会社に着くと、昨日出すよう言った書類が出て無いと部長が怒っていた。昨日ちゃんと作って置いたはずなのに。
「えっ?昨日部長の机の上に出しましたけど。」
「出て無かったぞ!早く提出するように!」
そう言われると仕方ないので、また書類を作成しようとパソコンをそうさすると、
「えっ?!無い…。」
昨日保存して置いた筈のファイルが無くなっていた。他も探したが無かった。
もう踏んだり蹴ったりで、大急ぎでまた一から作り直さなければなかった。
結局部長には更に怒られて散々な一日だった。
< 84 / 135 >

この作品をシェア

pagetop